信託を利用することのメリット
本件スキーム上のメリット
1 買主にとっての安心
5ないし7年の間に、売主に何が起こるかわかりません。
そのため、売主から切り離して不動産を信託にしておくことにより、買主にとって所有名義が保護されており、引き渡し時の買主への移転登記が保証されます。
2 売主にとっての安心
5ないし7年の間に、買主に何が起こるかわかりません。
そのため、不動産を買主に直接移転せずに信託にしておくことにより、引き渡し時までの売主の居住権が保証されます。
不動産ファンドにおけるメリット
不動産を信託受益権化することにより、Viagerファンドが買主となる場合に次のようなメリットがあります。
1 簡易化・費用の低減
不動産の場合は登記が必要であり、譲渡の度に移転登記が必要となり、煩雑であり、しかもその度に多額の登録免許税が必要となります。
しかし、信託受益権化することによりそれが不要となり、ファンド間の売買でも書面の交付のみで済みます。
2 ファンドのリスク分散
不動産の持分分割は困難ですが、信託受益権の場合は分割受益権に分けるのは容易であり、複数のファンドが各々分割受益権を保有して合同で不動産を取得することもできます。
また、ファンドが有するその分割受益権の他への譲渡も容易です。
そのため各ファンドのリスク分散が可能です。